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センターだより

令和6年6月14日(金)、第1回千葉県総合教育センター懇談会が開催されました。

 センター懇談会は、センター事業の外部評価として位置付けており、いただいた御意見等を

次年度事業の効率的・効果的な運営に反映させています。

委員は、教育、学術、産業、勤労等、各界の学識経験のある方にお願いしています。

 

本日の第1回懇談会では、センターの主要事業の目標や具体的な取組について各部班から説明し、

委員から以下のような御質問や御意見をいただきました。

・今年の4月から運用を始めている「全国教員研修プラットフォームPlant(プラント)」について

・幼児教育アドバイザーについて

・出前講座やオーダーメイド研修について

・勤務時間内でのeラーニング研修時間の確保について

・特別支援教育部の教育相談について

 

〔次第〕

1 開  会                      

2 所長挨拶

3 懇談会委員紹介

4 所員紹介

5 会長・副会長選出

6 議長挨拶及び進行の説明                

7 報告・説明及び協議〔進行:議長〕                         

8 連  絡                       

9 閉  会

  

 

 

発達につまずきのある幼児の理解と対応研修

 8月20日(火)に発達につまずきのある幼児の理解と対応研修が行われました。講義等の内容は、以下のとおりです。

・講義「発達につまずきのある幼児の理解と対応」

                                講師:千葉大学教育学部 准教授 真鍋 健 氏

・講話「幼児教育における保護者支援の在り方」

                                講師:県総合教育センター 幼児教育アドバイザー

・講話・演習「発達段階を踏まえた幼児の言葉によるコミュニケーションの方法や支援の仕方について」

                                講師:県立東葛の森特別支援学校 主幹教諭

 

 

 

 

 

 

            研修の様子

〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)

・「主体は子供であることを前提に「私の保育に子どもを乗せる」のではなく、「私の保育を子どもに合わせる」ということを徹底していきたいです。」

・「子どものことを見える部分だけで捉えるのではなく今何を思っているのか言葉に出来ない気持ちを読み取り内言語を育てていきたい。また、支援児の子だけでなく一人一人子どもや保護者と関わる時に今回の実習で学んだことを活かしていきたいと思う。」

 

 障害別特性や発達の理解、幼児との関わり方や保護者支援について、また、言葉やコミュニケーションについての日常の関わり方について、本研修で学んだことを学校現場で生かしていただきたいと思います。

肢体不自由教育の理解と指導研修

 8月7日(水)に、肢体不自由教育の理解と指導研修が行われました。講話等の内容は、以下のとおりです。

・講話「肢体不自由のある子の理解と指導について」         

                                 講師:県立特別支援学校教諭
・講話・演習「肢体不自由のある子の身体の指導と姿勢保持について」   

                                 講師:千葉県千葉リハビリテーションセンター 
                                    理学療法士 菊池 佑維 氏 伊藤 薫 氏

 

 

 

 

 

 

                    研修の様子

〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)
・「肢体不自由の中でも、疾患それぞれの緊張の入り方やその緊張へのアプローチのやり方などがよく分かりました。筋ジストロフィーの児童生徒の実際の話の中で「教育は、将来のために行うところもあるが、筋ジスの子供たちとかかわるときは『今』をどう生きるか、ということを考えることも重要になる」と先生がおっしゃられていたことがとても心に響き、今後の指導や接し方などを見直していきたい。」
・「肢体不自由の定義から細かく教えていただき、身体の仕組みや実例をわかりやすく画像や動画で説明していただくことで、とてもわかりやすく理解できました。体育館でのストレッチや補助の仕方の実践もわかりやすく、すぐにやりたくなりました。ありがとうございました。」
・「実技演習の時間では、他校の先生と話すことができ勉強なりました。自分の学校だけでなく、異校種の先生方と話市、情報共有することで、今後の生徒の支援の仕方について参考になると感じました。」
・「普通高校で肢体不自由の生徒の担任を初めて持ち、障害についてはよくわかっていなかったのですが、これまで断片的に聞いていた知識が整理されました。特に医療的な話は聞く機会がなかったので、とても良かったです。」

 

 午前は動画やアプリケーションを見たり演習を交えたりしながら肢体不自由の定義や障害特性等を学び、午後は2人組で安全な身体介助の演習を行いました。先生の身体介助の実演には感嘆の声が上がっていました。

視覚障害教育研修

 8月2日(金)に、視覚障害教育の理解と指導研修-見えない・見えにくい子の指導の実際-が行われました。講義等の内容は、以下のとおりです。

・講義「視覚障害のある子の理解と教育」                

                                講師:筑波大学人間系 准教授 小林 秀之 氏
・講話「視覚障害の特性に応じたICT教育及び支援技術の活用に関する考え方と基本指導について」
                                講師:国立視覚特別支援学校 主幹教諭
・講話「視覚障害のある子に配慮した指導の実際」

                                講師:東京都立小学校 主任教諭2名(弱視学級担当)

 

 

 

 

 

 

             研修の様子

〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)
・「視覚に障害があるといっても、それぞれ見えにくさや見え方は異なり、弱視の子は見えているといっても積極的に自分から情報を得ようとしたり、学習の仕方等は工夫して行う必要があるということを改めて知りました。たくさんの経験ができるように、子どもの実態を把握しながら、安心して学習できる環境や意欲を育てていきたいと思いました。」
・「通常学級の担任です。弱視の児童が在籍していたことがあるにもかかわらず、その見え方や困っていること等が理解できていなかったのを痛感しました。特に視力検査のランドルト環を用いての説明は大変わかりやすく、衝撃でした。低学年では、本人は生まれた時からその見え方なので疑問に感じていないことが多く、保護者との連携(医療機関からどのような説明を受けているか)、他の教員との共通理解が必要であることを再確認しました。最後の弱視通級教室の先生方による実践は特に、現場で参考にできることが多くありました。カッターナイフの指導は弱視児童ではなくても必要な手順であり、9月以降参考にしていきたいところです。ありがとうございました。」


 研修では、視覚障害教育に関する学習指導要領の解説や弱視児童・生徒に対するICTの利活用をした実践の紹介や小学校の弱視学級での具体的な指導・支援について講話、演習を行いました。
 受講生には、この研修で学んだことを県内の視覚障害を有する幼児児童生徒への指導・支援に結びつけてほしいと思います。

教育委員による視察

7月31日(水)、岡本教育長職務代理者、貞廣委員、花岡委員、永沢委員、櫻井委員の5名の教育委員の皆さんが、当センターの施設設備や初任者研修、ipad授業動画活用研修などの研修の状況について、視察されました。

 

 

アセスメント研修1

 8月2日(金)に、アセスメント研修1-発達障害のある子の検査結果(WISC-Ⅳ)を踏まえた支援、事例から実践に生かす(初級)-が行われました。講義等の内容は、以下のとおりです。

・講義「発達障害のある子への支援~検査結果(WISC-Ⅳ)の基礎的な読み取りや保護者への支援について~」

                                  講師:星槎大学 教授 岩澤 一美 氏

・講話・演習「実際の事例を加工した架空事例による事例検討」          

                           講師:千葉県こども病院 心理判定員 敦賀 壮太 氏

 

 

 

 

 

 

                     研修の様子

研修後の、受講者の声です。(以下、原文ママ)

・「グループ協議の時間でいろいろな先生方のお話や考えをお聞きできて良かったです。自分の勉強不足を感じこれから頑張ろうと思いました。」

・「岩澤先生の事例をお伺いして、今通級に通っている子どもたちと共通する内容が多くありました。子どもたちの思いを大事に、安心して話せる相手になっていきたいと思いました。午後の演習では、他市の先生方と事例検討を話し合い、学ぶことがたくさんありました。各市の状況も情報交換できて、視野を広く持って支援について話し合うことができました。ありがとうございました。」

・「WISC-IVの解釈の仕方がわかりやすく、とても勉強になりました。強みになる部分と弱いところをどう見取り、どう支援していくか今後活かしていきたいと思いました。」 

 WISC-Ⅳの指標のプロフィールパターンによる解釈では、講師の先生が認知特性から生じる学習の困難例、支援例を示していただきました。これらのパターンを参考にすることで、子供たちの支援方法などのヒントにつながると思います。

特別支援教育相談研修2

 7月31日(水)に、特別支援教育相談研修2-合理的配慮の充実と連携の進め方について-が行われました。講義等の内容は、以下のとおりです。

・講義「発達障害の子の困難さと合理的配慮について理解を深め、学習の力を伸ばす方法」

                            講師:千葉大学教育学部 准教授 宮寺 千恵 氏

・講話「実際の事例を加工した架空事例による事例検討」

                   講師:民間相談室相談員 兼 スクールカウンセラー 髙野 里絵 氏

                      研修の様子

研修後の、受講生の声です。(以下、原文ママ)

・「合理的配慮という言葉は知っていたがどういう点に気をつけたらいいか不安だったので、今回の研修で少しわかったように思う。」

・「他校の先生方と話すことで他校できていることや事例をみたときにポイントとして特に注視する面がわかり、勉強になった。」

・「高校入試・大学などの入試の概要や、合理的配慮の事例について知ることができました。」

 

 今年度から事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化され、社会全体で合理的配慮を考えるようになりました。本研修の内容をもとに、先生方には学校と子供たちや保護者をつなぐ架け橋になっていただけたらと思います。

知的障害教育におけるカリキュラム・マネジメント研修

 7月22日(月)、23日(火)に、知的障害教育におけるカリキュラム・マネジメント研修‐学習指導要領を根拠とした実態把握から学習評価、授業改善までの手続き-が行われました。講話等の内容は、以下のとおりです。

・講義「知的障害教育における教育課程及び学習評価からの授業改善」
                         講師:筑波大学人間系障害科学域 教授 米田 宏樹  氏
・講話「お助けツール」の使い方
                         講師:県総合教育センター所員
・講話「お助けツール」の活用と授業の実際
                         講師:県立特別支援学校教諭
・演習「知的障害教育における指導目標と指導内容の設定-「お助けツール」の作成を通して-」の使い方 」
                         講師:県立特別支援学校教諭
・講話「授業改善アシスト」の使い方
                         講師:県総合教育センター所員
・講話「授業改善アシスト」の活用と授業の実際
                         講師:県立特別支援学校教諭
・演習 知的障害教育における学習評価からの授業改善-「授業改善アシスト」の作成を通して-
                         講師:県立特別支援学校教諭
・講話 知的障害教育におけるカリキュラム・マネジメント-「お助けツール」と「授業改善アシスト」の活用について-
                         講師:県総合教育センター所員

 

〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)
・「他校の先生方と授業改善ツールについて協議する中で、いろいろな考え方を知ることができ、大変学びになった」
・「実際に操作をすることで、使い方について感じることができて良かった」
・「学習指導要領に基づいて授業を組み立てていくプロセスがよく分かりました。実践例から、具体的な活用方法が分かりました。授業づくりのポイントを周知できたらいいです」


 研修で使用した「授業改善アシスト」や「知的障害教育課程のお助けツール-実態把握から学習評価まで-」は、こちらからダウンロードすることができます。ぜひ御活用ください。

教科書展示について

 当センターを会場として、6月14日(金)から7月3日(水)の期間、教科書展示会を実施しましたが、引き続き千葉中央教科書センターとして、現行教科書並びに令和7年度使用予定教科書を閲覧することができます。

 場所はセンター本館1階カリキュラムサポート室で、平日の9:00から16:45までの時間、閲覧可能となっています。ぜひご活用ください。千葉中央教科書センター

休日開放事業「知りたい・学びたい発達障害」土曜塾

令和6年6月8日(土)に、教育関係者及び一般の方を対象として、休日開放事業「知りたい・学びたい発達障害」土曜塾が行われました。講演の内容は以下のとおりです。

・講演「発達障害の子どもとインターネットやゲームの世界-子どもたちはインターネットやゲームの世界で

              何をしているんだろう?-」

                      講師:医療法人 仁誠会 大湫病院 児童精神科医 関 正樹 氏

〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)

・「ASDやADHDの特性とゲームとの関係性についてのお話は、私にとっては新しい視点であり、新鮮に感じました」

・「インターネットやゲームの世界は発達障害の子どもたちにとって、居場所や大切なつながりの場であることが分かりました」

・「相談しやすい大人になるよう心がけたいと思った」

  関先生は、岐阜県東濃地方の地域の児童精神科医として、発達障害や不登校の子どもの診療にあたるとともに、地域における発達障害の啓発活動や保護者の座談会などに出席し、家族支援を行っておられます。発達障害とゲームとの関係や家庭等でどのように対応していくのか、分かりやすくお話しいただきました。