センターだより
休日開放事業/教育講演会
令和6年11月30日(土)に、教育関係者及び一般の方を対象として、休日開放事業/教育講演会が行われました。講演の内容は、以下のとおりです。
・講演「一人一人が輝く共生社会の実現に向けて」
講師:東京女子大学現代教養学部 教授 前川 あさ美 氏
東京女子大学現代教養学部の前川あさ美教授を講師に迎え、多くの県民の皆様に御参加いただき、「特別なニーズのある子ども」の特性とともに、どのように感じ何を思って行動しているのかについて、理解するヒントと関わり方のポイントをお話しいただきました。特に、保護者と学校が連携して子供を支援する重要性が強調され、参加者からも大変好評でした。今後もこのような機会を通じて、共生社会の実現に向けた取組を進めてまいります。
研修の様子
参加者の声の一部を紹介します(原文ママ)。
・「完璧な親をやめよう、ダメな親であることを恐れなくていい」と言ってもらえたことで、気持ちが楽に
なりました。
・様々な立場の方の思いや発言、考え方について詳しく教えてくださり大変勉強になりました。今日の
講演で、自分自身の考え方や見方をより広げていく必要があることについても気付きました。
・良かれと思って何でもかんでもしてあげてはいけないというお話が印象に残りました。こちらがやって
しまった方が早く終わるし、いいだろうと思っても、子どものためにはならないということを感じる
ことができました。
今回、Zoomによるオンライン配信も同時に行ったことで、遠方の方も気軽に参加することができました。
令和6年6月14日(金)、第1回千葉県総合教育センター懇談会が開催されました。
センター懇談会は、センター事業の外部評価として位置付けており、いただいた御意見等を
次年度事業の効率的・効果的な運営に反映させています。
委員は、教育、学術、産業、勤労等、各界の学識経験のある方にお願いしています。
本日の第1回懇談会では、センターの主要事業の目標や具体的な取組について各部班から説明し、
委員から以下のような御質問や御意見をいただきました。
・今年の4月から運用を始めている「全国教員研修プラットフォームPlant(プラント)」について
・幼児教育アドバイザーについて
・出前講座やオーダーメイド研修について
・勤務時間内でのeラーニング研修時間の確保について
・特別支援教育部の教育相談について
〔次第〕
1 開 会
2 所長挨拶
3 懇談会委員紹介
4 所員紹介
5 会長・副会長選出
6 議長挨拶及び進行の説明
7 報告・説明及び協議〔進行:議長〕
8 連 絡
9 閉 会
発達につまずきのある幼児の理解と対応研修
8月20日(火)に発達につまずきのある幼児の理解と対応研修が行われました。講義等の内容は、以下のとおりです。
・講義「発達につまずきのある幼児の理解と対応」
講師:千葉大学教育学部 准教授 真鍋 健 氏
・講話「幼児教育における保護者支援の在り方」
講師:県総合教育センター 幼児教育アドバイザー
・講話・演習「発達段階を踏まえた幼児の言葉によるコミュニケーションの方法や支援の仕方について」
講師:県立東葛の森特別支援学校 主幹教諭
研修の様子
〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)
・「主体は子供であることを前提に「私の保育に子どもを乗せる」のではなく、「私の保育を子どもに合わせる」ということを徹底していきたいです。」
・「子どものことを見える部分だけで捉えるのではなく今何を思っているのか言葉に出来ない気持ちを読み取り内言語を育てていきたい。また、支援児の子だけでなく一人一人子どもや保護者と関わる時に今回の実習で学んだことを活かしていきたいと思う。」
障害別特性や発達の理解、幼児との関わり方や保護者支援について、また、言葉やコミュニケーションについての日常の関わり方について、本研修で学んだことを学校現場で生かしていただきたいと思います。
肢体不自由教育の理解と指導研修
8月7日(水)に、肢体不自由教育の理解と指導研修が行われました。講話等の内容は、以下のとおりです。
・講話「肢体不自由のある子の理解と指導について」
講師:県立特別支援学校教諭
・講話・演習「肢体不自由のある子の身体の指導と姿勢保持について」
講師:千葉県千葉リハビリテーションセンター
理学療法士 菊池 佑維 氏 伊藤 薫 氏
研修の様子
〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)
・「肢体不自由の中でも、疾患それぞれの緊張の入り方やその緊張へのアプローチのやり方などがよく分かりました。筋ジストロフィーの児童生徒の実際の話の中で「教育は、将来のために行うところもあるが、筋ジスの子供たちとかかわるときは『今』をどう生きるか、ということを考えることも重要になる」と先生がおっしゃられていたことがとても心に響き、今後の指導や接し方などを見直していきたい。」
・「肢体不自由の定義から細かく教えていただき、身体の仕組みや実例をわかりやすく画像や動画で説明していただくことで、とてもわかりやすく理解できました。体育館でのストレッチや補助の仕方の実践もわかりやすく、すぐにやりたくなりました。ありがとうございました。」
・「実技演習の時間では、他校の先生と話すことができ勉強なりました。自分の学校だけでなく、異校種の先生方と話市、情報共有することで、今後の生徒の支援の仕方について参考になると感じました。」
・「普通高校で肢体不自由の生徒の担任を初めて持ち、障害についてはよくわかっていなかったのですが、これまで断片的に聞いていた知識が整理されました。特に医療的な話は聞く機会がなかったので、とても良かったです。」
午前は動画やアプリケーションを見たり演習を交えたりしながら肢体不自由の定義や障害特性等を学び、午後は2人組で安全な身体介助の演習を行いました。先生の身体介助の実演には感嘆の声が上がっていました。
視覚障害教育研修
8月2日(金)に、視覚障害教育の理解と指導研修-見えない・見えにくい子の指導の実際-が行われました。講義等の内容は、以下のとおりです。
・講義「視覚障害のある子の理解と教育」
講師:筑波大学人間系 准教授 小林 秀之 氏
・講話「視覚障害の特性に応じたICT教育及び支援技術の活用に関する考え方と基本指導について」
講師:国立視覚特別支援学校 主幹教諭
・講話「視覚障害のある子に配慮した指導の実際」
講師:東京都立小学校 主任教諭2名(弱視学級担当)
研修の様子
〈アンケート自由記述より〉(原文ママ)
・「視覚に障害があるといっても、それぞれ見えにくさや見え方は異なり、弱視の子は見えているといっても積極的に自分から情報を得ようとしたり、学習の仕方等は工夫して行う必要があるということを改めて知りました。たくさんの経験ができるように、子どもの実態を把握しながら、安心して学習できる環境や意欲を育てていきたいと思いました。」
・「通常学級の担任です。弱視の児童が在籍していたことがあるにもかかわらず、その見え方や困っていること等が理解できていなかったのを痛感しました。特に視力検査のランドルト環を用いての説明は大変わかりやすく、衝撃でした。低学年では、本人は生まれた時からその見え方なので疑問に感じていないことが多く、保護者との連携(医療機関からどのような説明を受けているか)、他の教員との共通理解が必要であることを再確認しました。最後の弱視通級教室の先生方による実践は特に、現場で参考にできることが多くありました。カッターナイフの指導は弱視児童ではなくても必要な手順であり、9月以降参考にしていきたいところです。ありがとうございました。」
研修では、視覚障害教育に関する学習指導要領の解説や弱視児童・生徒に対するICTの利活用をした実践の紹介や小学校の弱視学級での具体的な指導・支援について講話、演習を行いました。
受講生には、この研修で学んだことを県内の視覚障害を有する幼児児童生徒への指導・支援に結びつけてほしいと思います。